*9.塗り・背景*
■背景
恐らく1番めんどくさいと思われる工程です。
キャラクターと背景があっていなければちぐはぐに見えてしまいます。特に風景をそのまま描写する際はそこに立っていることが前提となるので余計に気を使っています。
いまだにこれはおかしいだろうというところもありますが、参考になれば幸いです。

■大地
岩の存在感を出すのが大変でした。
ごつごつしたかんじに見えるように色は結構大雑把に塗っています。


<1>
ペンで形を書いた後、大まかに色分けをしていきます。
この段階でも岩の構造がわかるように明暗は数段階に分けます。

<2>
上の図の拡大図です。
この段階では、多少のはみ出しなどがあっても無視します。
<3>
ぼかしを入れます。
手ですると、ぼかし方が均一にならないのでフィルタからぼかします。
<4>
ノイズを入れます。この後上から塗っていくのできつめのほうがいいと思います。


<5>
水彩のキャンバス色の影響度、周辺色の影響度、ペン先への変化長の項目を80以上にしたもので塗っていきます。
このペンの場合色がとてもよく混ざるので中間色は上手くいきますが、非常に明るい部分や暗い部分は出しにくいのでそのときはエアブラシなどを使うといいと思います。
見て不自然がないようにいわの形を想像しながら書くとよいと思います。
(森についてですが、単に緑を塗ってちょこちょこと黒を足しただけなので割愛します。)


■城
かなり遠くにあるのでシルエットだけで十分だと思います。
あまり書き込みすぎると遠近感が損なわれるので注意。
<1>
 背景のレイヤをOFFにして、城のシルエットを描きます。
 ファンタジーなので、いかにもそれらしい形にしてみました。
<2>
 背景のレイヤをONにして、1のレイヤよりも下に加算レイヤで光を入れていきます。
 ぼうっと浮かび上がっているかんじなのでぼかしを多めにしています。
<3>
 今度は1のレイヤよりも上に加算レイヤを置き、霧を描き込んで行きます。描画間隔が広いエアブラシを使うとそれらしく見えます。
 幽霊屋敷なのでぽつぽつと魂も飛ばして見ました。


■月
個人的に青い月を書くのが大好きです。
もちろん、黄色かったり、赤かったり、昼間の白い月も好きですが、青い月は中でも1番神聖な気がするのでやっぱり1番好きですね。
月のクレーターは写真を見ながらかくとリアルになると思います。
地上にいるときにはただの円にしか見えませんが、球であることを意識して書いたほうがよいと思います。
<1>
円形ツールで円を書きます。
Ctrlキーを押しながら描写すると正円がかけます。
<2>
レイヤを複製、乗算にしてクレーターを書き込んでいきます。
あまり、書き込みすぎると遠近感が崩れるので注意。
<3>
2のレイヤを2枚複製し、1枚は加算、もう1枚は減算にします。
<4>
減算レイヤを選択し、少しだけ動かします。すると上のように浮かび上がった感じになります。(結構有名な方法だと思いますが、物凄く便利です。)


■雲
 本来は雲ひとつない澄み切った夜の予定だったのですが、ルーガルーといえば、月に掛かる雲だろう!っということで雲も描きました。
 雲を書くときは考えている天気に合わせて雲の厚さを変えていくとよいと思います。(とかいって出来てませんが)
 今回はうっすらと掛かる雲を想定しています。
<1>
 エアブラシで大まかな形を書いていきます。霧の時と同様、描写間隔の広いエアブラシを使い、濃さは薄くします。
<2>
 最後に明るい部分を強く描いて行きます。雲も、立体であることは変わりないので、形を意識しながら書くとよいと思います。
<3>
 今度は暗い部分を書き込んでいきます。最後に加算レイヤになる予定なのであまり暗すぎると見えにくくなるので注意。
<4>
 レイヤを加算にします。初めからかさんで塗っても良いと思うのですが、私的にこちらのほうが立体が書きやすいと思うのでこうしています。
 加算にして変に明るかったり、暗かったりする場所は直していきます。


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